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麗澤大学

 環境破壊、モラル荒廃、教育崩壊、いきすぎた個人主義や利己主義など、現代の日本社会は数多くの問題を抱えています。そこには、「21世紀の社会をどう再構築していくべきか」という大きな問いを前にして、明確な答えを見いだせないまま、トインビーの言葉を借りれば『暗中模索』(groping in the darkness)する現代人の姿があります。21世紀は、政治、経済、文化などの領域で新しい知識・情報・技術が重要になるという意味で、「知の再構築をすべき時代」と言われていますが、単なる知識の向上だけでは、世界の人々の平和、安心、幸福は実現できないでしょう。そのためにグローカルなレベルで、より一層の学問的、教育的、社会的貢献が最高学府である大学に求められているのです。
 お蔭様で、本学はこれまで、教育研究拠点として運営を行うために、魅力的なインフラ整備を行うことができました。まず「森と共生するキャンパス」をコンセプトにした校舎「あすなろ」、多目的ラウンジやカフェ(Reitaku Café)、ブックセンターなどが併設され、光ヶ丘の地元住民の方々との様々なイベント開催や交流など、まさに本学のCOC(Center of Community)の活動拠点ともいえる「はなみずき」、本学の創立当時よりの伝統を継承しつつも、「国際的な『学び』のコミュニティー」(Global Learning Community)として生まれ変わった新学生寮「グローバル・ドミトリー」などです。また、平成29年4月には、研究室棟とアクティブラーニング教室が一体となった「アクティブ・ラーニング・サポート・コモンズ」(ALSC)やネイティブの教員といつでも会話ができる「英語コミュニケーションセンター」(CEC)といった学生の自主的な学びをサポートする施設を新たに設置します。

 また、本学の建学の精神に関わる教育を担当する「道徳科学教育センター」(CMSE)では、米国のボストン大学、ミズーリ大学およびベトナム国家大学ホーチミン市人文社会科学大学と学術提携を、英国バーミンガム大学とパートナーシップを結び、研究書・テキストの出版、海外での学会発表・講演会・シンポジュウムなど、国際的コラボレーションも積極的に展開しております。
 さらに平成28年度は創立者・廣池千九郎の生誕150年であり、前年度の「創立者生誕150年記念年」のプレ・イヴェントを皮切りに、様々な学術・教育活動を国内外で行って参りました。今年度も麗澤教育の原点である廣池博士の遺志に立ち戻りながらも、現代において社会的責任を果たす高等教育機関として、今まで以上に、教育・研究・社会貢献の分野でのさらなる展開を計画しております。 

 その代表的なプロジェクトを挙げるとすれば、本学大学院で、創立者生誕150年記念事業「学校における道徳教育貢献事業(道徳の教科化への貢献)」の継続事業として、平成30年4月に設置を目指す学校教育研究科道徳教育専攻の構想でしょう。

 本大学院は、我が国において道徳教育に特化した初めての大学院となり、道徳教育の理論と実践の融合を通して、教科化される「道徳科」に精通した教員や専門教育者の養成に取り組むとともに、教育学における新領域「道徳教育学」の開拓に向けた研究と教育を展開してまいります。

 こうした本学独自の活動は、皆さまから頂戴した貴重なご寄付によるところが大きく、今後も建学の精神に基づく有為な人材養成のためには、奨学金など経済的支援が必要ですし、さらなるキャンパス整備と新たな教育課程編成のための資金も必要となります。2035年の学園創立100周年に向けて、麗澤大学は「知徳一体」の精神にもとづく教育研究拠点の実現に向け、「日々に孜々、日に新たなり」の精神で邁進します。どうか、本学の教育・研究活動により一層のご理解とご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

麗澤大学学長
中山 理